IRENG07ワーキンググループ報告
WGA、佐貫
測定器のutility ( 冷却水、高中圧電源、ヘリウム、chamberガスなど)、真空システムの議論を開始した。先ず、CMSのものが紹介された。測定器ソレノイドの巨大な電磁力によるendcapの変形、push-pull時の測定器の変形も議論されている。
各測定器コンセプトグループにそれぞれ必要なutility設備のリストアップの宿題が出された。GLDのものは杉本が取りまとめる。
C : GLDのそれぞれのサブ測定器グループに問い合わせた。
WGC、榎本
GDE-CFSグループのmeetingに引き続いて、これまで、以下のように電話会議が行われた。1回目はCERNが地下実験室の設計を話した。2回目はFNALが冷却水システム、AC電源システムの話をした。実験室設備設計のためには測定器グループよりのデータが必要である。3回目は空調設備の話が行われた。来週は盆休みで、再来週にKEKより実験ホールでの安全問題について発表する予定である。
- Q : service cavern を2つ作るようにWGAで議論しているがどうか。
- A : 倍にはならないがコストアップする。どうして必要かの説明が必要である。
- C : main shaftにelevatorなどを加えると実験室が狭くなる。そのためelevatorはservice cavernに設置することが提案された。
- Q : 片方のservice cavernからのみで地下で通路から他のdetectorにアクセスできないか。
- Q : 安全上、問題はないか?
- A : 放射線、待避用の通路の確保が必要である。
- C : CERNでは50mごとに待避用の設備必要と聞いている。
- Q : CERNの設計では避難用に複数の避難口が実験室に取付けられている。
続いて、杉本がWGAで示された数値つきのCMS実験室をモデルとしたCERNの設計を紹介した。それには、2つのservice cavernsと50mごとの通路が示されている。
- Q : なぜ、2つservice用のshaftがいるのか
- C : 安全上、袋小路がないようにしないといけない
- Q : shaftのコストはかなり高いのではないか?
- Q : 2つのdetectorを遮るコンクリートシールド壁は必要か。
- A : self-shieldingでないものには必要。
- Q :その壁はpush pullのときどうするのか
- A : detectorとともに動く
- Q : 壁の高さ?
- A : 検討中である。SLACで佐波さんが放射線遮蔽を計算している。
- Q : 壁の値段と測定器に鉄を追加するのとどちらが高価か。
- A : 値段は、コンクリート 2-3万円/m^3に対して、鉄の値段は100億円/15,000t 。
- Q ; detector assemblyのために両側に2つshaftはいらないのか
- A : 一つで可能であるが、assemblyの方法を考えなければならない。
- Q : piping用のshaftは測定器用と兼用か ? cryogenics用のpiping専用のshaftが必要では?
- A : 先ずは必要なものをリストアップすることが大事。
- Q : Heガスの放出用のバルーン等回収装置はいるのか?
- A : 実験室へ放出、ただし、その安全性は評価されているはず。
- Q : 可燃性ガスは使用しないことが議論されている
- Q : 実験室の空調はされるのか?
- A : 空調はされる。CDF/FNALでは±1℃、ただし温度勾配はある。CMSの場合、温度勾配は小さい。この違いは深度によるものと思われる(外気温からの断熱効果)。
- C : 実験グループからの要求を集めることがWGCの目的(IRENG07)である。
Home works in WG-A、杉本
下の4つの宿題が出ている。
- FD support :QD0でbreak pointは可能か。
- PACMANの鉄のeffect:漏れ磁場計算
- endcap deformation(電磁力のR依存性と2分割)
- GLD測定器のutility設備:power, survices requirement
上から3つまでの宿題を以下のように終えた。
- 言い換えると、FD-support tubeの長さを8.8mで切ることは可能か?
結論としては可能。ただし、この場合はQF1は実験室に固定され、測定器内部アクセスのとき手順が増える。
- PACman内側の放射線シールド用のものを鉄とすると、数トンで引っ張られ、また、漏れ磁場も大きくなる。したがって、 非磁性のものの使用を提案したい。このとき、IPより11m downstream では漏れ磁場は50G以下となる。
- これまでのendcap model計算では1MN/m^3の一様場電磁力を加えていた。今回、endcap前面での力を計算し、この電磁力のR依存性を入力した。 この場合も、GLDc-endcapを support rings で補強して 2mm程度の変形におさえることができた(ringがないと10mm程度の変形である)。前の一様電磁力のときと比べると、2-3割変形が大きくなった。
- Q : 分割による非対称な力がかかるが、一体ものとの変形の違いはないか。
- A : 2分割のものと分割しないものとの差は小さい
- C : その場合、support ringsのボルト締めの性能による。
- Q : ケーブル用のギャップは? これによる支点の条件が違うのでは。
- C : BELLEでは、漏れ磁場により、磁場の影響がCRTなどの画面に影響があった。
- Q : 変形の許容値は?
- A : ケーブル用の隙間の確保のため、2-3mmである。
Optics of L*=3.5-4.5m for push-pull scheme、黒田
"http://www-project.slac.stanford.edu/ilc/acceldev/beamdelivery/tmp/lstar/"に置かれているL*=3.5m, 4.5mのpush-pull用のopticsを調べて見た。 L*=3.5mのstandard (base line, push-pull未対応)はσ*y=5.84nm, σ*x=584nmが得られたが、push-pull用では、σ*y=8.15m, 6.26nm, σ*x=5.31um, 1.59umとなった。 IPでのβ*x.β*yはすべて15mm, 400umとなっている。これらの計算では、エネルギーの広がりはσ=0.3%を入れている。σ*xの大きさはdispersionによるものと同程度で、この補正が最適化されていないと思われる。
- Q :この補正のできるのはA.Seryiのほか誰か。
- A : UK-RALにもいるはず。(local chromaticity correction schemeの自動最適化プログラムを開発している)
- Q : 黒田氏にもぜひできるようになってほしい。
来週は盆休みのため、次回は8月23日です。