Description
ヒッグスインフレーションとは、ヒッグスボソンがインフラトンとしての役割も担うというシナリオである。標準模型を新たなスカラー二重項場と右巻きニュートリノを加えた輻射シーソーの枠組みに拡張することで、暗黒物質とニュートリノ質量の問題だけでなくインフレーションも同時に説明できる。
ヒッグスインフレーションの最小模型で生じる真空安定性の問題を解決し、インフラトンとして振る舞うスカラーボソンが暗黒物質の残存量と直接検出実験、ニュートリノ実験のデータを満たすパラメーター領域を見つけた。
現象論的結論として、ILC実験でスカラーボソンの特徴的な質量スペクトルの測定することでこのシナリオの可能性を検証できる。
Speaker
俊憲 松井
(富山大学)